MK 松本塗装

思わぬトラブル?DIY塗装の落とし穴


本当に今の世の中はDIYが流行っていますよね。
一昔前なら「業者さんに頼むと高い。自分でやったほうがずっと安いかも!でもやり方がわからない…」と考える人が多かったと思います。
現代はネット環境が充実しており、専門サイトを閲覧したり、作業動画をみていると、「これくらいなら自分で出来そう!」と思う人がきっと多いのでしょう
ホームセンターに行ってみても、〝素人でも簡単にできる!お手軽に〜〟という謳い文句のポップで販売しているグッズも数多くあり、テレビでもDIYを取り上げた番組もよく放送しています。
自分でやってみて、それをまたSNSで世界に発信。勢いは加速する一方です
確かに自分でオリジナルの棚やテーブルをデザインし、作ったり、何かを修理、改造するのはとても楽しいですし、達成感や満足感があります。それに加えて、物によっては費用を安く抑えられる事もあり、家計を助ける強い味方にもなります。

そんなDIYですが、塗装作業に関して言えば楽しんで出来る箇所と危険を伴う箇所(プロに依頼した方がいい)があります。
今回は少し具体的な事例を含めてご紹介してみたいと思います。



◆お家の中(部屋)の内部塗装は自由に楽しみましょう!

お部屋の内壁や柱、ドアなどをDIYで塗装しますと、費用は材料費のみで自分のオリジナルの色を自由に塗り替える事が出来て楽しいです。
多少の塗りムラなども手作り感や独特の味わいが出てきます。むしろ多少の失敗くらいを楽しむ!というのがDIYの醍醐味ではないでしょうかね。
上手く塗れたら達成感や満足感を味わう事も出来ます。
勿論、家族や子供と一緒に作業をすれば一体感を得る事も出来、とてもいい思い出にもなると思います。
自分達で手がけた物や部屋にどんどん愛着が湧いてきますね。
(※もちろん賃貸のお住まいの場合は注意ですが)


内装の塗装に関してどんな塗料を揃えて、どんな風に塗装していけば良いのか参考になるサイトがありますのでご紹介します。ROOMBLOOMさんです。 
http://room-bloom.com/ 



◆お家の外(外壁や屋根など)の塗装は応急処置程度にしましょう!

楽しい塗装もお家の外となると話は別になります。

楽しいどころか、トラブルの元
むしろ危険を伴ってきてしまうこともあります

不安をあおるつもりはないのですが、外の塗装作業はほとんどの場合、長い脚立を使用したり屋根に登る必要がありますよね。脚立や梯子を使用しての作業はとても危険です。足場は想像以上に不安定なので、足を滑らせてしまうと大怪我をしてしまいます。怪我をしてしまっては楽しい思い出や費用などを考えると本末転倒です
(DIYでヘルメットや安全帯まで着用してますか?)

雨漏りや剥がれなど、今どうしても今すぐに対処しなければならない場合、かつ、手の届く範囲ならば処置しても良いと思います。
しかし、応急処置もやり方を間違えば、むしろ傷口を開いてしまい、後々高く費用がかかってしまう場合もあるので注意が必要です

応急処置をする場合の注意事項として
まず守っていただきたいのは
〝高所での作業は絶対に行わない〟ということ



また外壁のクラック(ヒビ割れ)や穴など緊急を要する場合
、DIYを行った事のある多くの方はコーキング(シーリング)を思い浮かべるでしょう。これは間違いでは無いのですが、選ぶものを間違ってしまうと後で塗装が出来なくなってしまう事があります。
基本的には〝専門業者に問い合わせる〟ということが大事です。緊急を要する場合、業者さんも事情を考慮してくれる場合があります



●サイディング外壁のひび割れを発見した場合

外壁のヒビ割れは雨漏りの原因になってしまいます。例えば外壁の素材がサイディングの場合、割れているのが1階部分から2階部分までの大きなヒビ割れを自分で修理しようと思った時、手が届く範囲である1階部分にだけコーキングでヒビ割れを埋めようとすると、雨の抜け道をも塞ぐことにあります。
修理出来ていたつもりが、雨漏りが進行してしまう事もあるのでご注意ください。
これはあくまで一例ですが、他にも経験ある者しか診断の出来ない事柄が多くあります。



●塗り替えは塗料の飛散に注意!

塗装職人が塗装前に念入りに養生するのは、
❶塗装する場所以外に塗料が着かないようにする事
❷近隣の建物等に塗料が飛散しないようにする事
の2つの目的があります。
自分や自分の家に塗料がついてしまうのは仕方のない事ですが、近隣の家や車に塗料がついてしまった場合はそれでは済まされなくなってしまいますので、ご注意ください。
特にローラーによる塗り替えをする場合は一見塗料をこぼす事なく塗れているように見えますが、霧吹き状になってかなりの量が飛散しています。それが風に乗って、お隣どころか何十メートルも離れたお家に塗料が付着してしまうのも珍しい事ではありません。



◆DIYの外壁塗装の落とし穴

自らが塗装をしてよくあるトラブルの1つとして、〝数ヶ月前〜数年後に塗装が剥がれてきた!〟というケースです。
主な原因は
❶下地調整不足
❷ケレン(ペーパーなどによるヤスリがけ)不足
❸塗料の相性
などによる密着不全です

こうなってしまうと、塗り替えるのは簡単ではありません。
なぜなら通常であればめくれた箇所のみ剥がし、密着している箇所はサンドペーパー処理のみで塗装工程のはいっていくのが一般的です

しかし、前回の塗り方が密着不全を起こしていると、上から再び塗装しても、数ヶ月前には内側から塗膜が浮き上がり、あっという間にめくれていってしまいます。

つまり、一度全面の塗膜を剥がす作業から始めなければいけませんので、手間も費用も時間も倍以上かかってしまいます。
自分で塗装したぶんの費用と合わせて、かなりの高額出費となります。

ホームセンターのDIY用は鉄部に塗る塗料であっても水性タイプが販売されています。
例外はありますが、基本的には塗装業者は鉄部に水性塗料を使いません。通常であればシンナー臭のする溶剤と呼ばれる塗料を使います。
この水性塗料が溶剤塗料の2つは相性がとても悪く、密着性がよくないのです。後々に浮いてしまう原因になります。

ホームセンターの塗料コーナーをみてわかる通り、塗料には物凄いたくさんの種類があり、相性なども含め、技術だけではなく塗料選びにも専門の知識が必要になります。
塗料1つ、塗り方1つ間違うだけでも失敗したしまいます。

外観を大きく左右する外壁、屋根塗装において、そもそもプロより仕上がりが良くならないDIY。
せっかく時間と手間をかけて手がけたのに、次の工事で通常より高額出費になってしまいますり
ましてやケガする危険を犯してまでするものではありません。

以上のことから、思わぬトラブルが多いDIY塗装

プロだからこそ言わせてもらうと、
〝塗装のことは塗装のプロに任せていただきたい!〟
の一言に尽きます

DIYはあくまで安く、そして安全に出来るシチュエーションにだけチャレンジし、何より楽しくやりましょう!

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